福岡の自然に囲まれた土地と東京とを制作・活動の拠点とし、日本の伝統技法である七宝を主に使った工芸・ジュエリー作家として、全ての作品を作家一人で制作。
自らの原風景である土の感触や香り、木々の擦れ合う声、草むらの匂い、山に潜む動物たち、あたたかな暗闇、神社に住まう見えない何か、どこからか飛んできた種子から咲いた花たち、大地を潤す雨、遊ぶための友人だった川、そんな原風景から、直感より先にある何かを掬い取るように感じ生まれる何かをドローイングにおこし、ジュエリー作品に反映させ、永く使えるものを出来る限り自然を思いやりながら作ることを大切にし日々制作している。
「在るのに無い。無いのに在る。
物質的にはそこに無いけれど確かにある感覚。
それは直観より先にありのままの世界をみつめる経験であり、私たち人の主観から離れて存在した変化する現象の根底をなす永遠に真なるものであると私は考えます。
決して目で捉えることができないその“何か”は、どんなものにも代えがたいほど美しく、ときめきの物体であるに違いない。そう感じ確信しています。
確かに感じているその“何か”をこの手に拾い上げ、自然や他者との共鳴やそうした美の実在の自覚につながる共通言語としてジュエリーや作品が存在し、身に着ける人自身の真なるものを肯定するような存在となることを願っています。」